変わりゆく新宿
2024年5月23日(木)
代表取締役社長 柴田明広
私の通勤コースの一部でもある新宿駅西口をふと眺めてみると、西口から東口のルミネのビルがハッキリと見えるようになっていました。一昨年の10月に営業を終了した小田急百貨店の解体工事が随分と進行したためでしょう。
こうしてみると、新宿西口界隈の風景も大分変わりました。ちょっと調べてみましたら、小田急百貨店新宿店は1962年に開業していますが、現在解体中の小田急百貨店の全建物は本店として1967年に完成開業したものでした。こうした新宿駅西口の開発に呼応するよう、1971年京王プラザホテルの完成を皮切りに、続々と200mクラスの超高層ビルが西新宿に建設されていきます。こうしておよそ50年もの間、西新宿がまさに東京を代表とする風景のひとつとなって来たのです。
そしてそこは、私の思い出の場所のひとつでもあります。70年代、東北の片田舎から上京して来た私は、親戚の人に連れられて西新宿の国際通信センタービル(現KDDIビル)に見学に行きました。実は当時そのビルにラジオ局「東京FM」の本社があって、その31階には「スカイスタジオ」という一般見学が可能なラジオスタジオがあったのです。そしてそこで私は、綺麗な言葉を操る女性アナウンサーという存在を、生まれて初めて目の当たりにしたのです。この時私は、「これこそが、東京だ!!」と強く思ったのでした。
西新宿に限らず新宿という街は、特に私のような中高年にとって、特別に思い出深い街なのかもしれません。ですので、こうした新宿の街の変化に遭遇すると、一抹の寂しさを感じる人も多くいるのでしょう。あの時のあれが良かった、昔のあの時のままが良い、と考えることは、まあ理解出来ます。ですが、今私はあえて、「変わることは進化だ」と考えるようにしています。
これは街の風景の変化に限らず、私のような中高年の同年代の人が集まり、現代の風潮や社会情勢などの話になると「最近の○○はダメだ。以前のあのやり方が良かった」だとか「昔は良かった。あのやり方を踏襲するべきだ」など、かつての時代のノスタルジー・肯定論が多々飛び交うようになるのです。実は私は、こういうことに少々辟易としています。正直、新しく変わっていくことは、全てが上手くいかないこともあるかも知れません。それでも、変わらないことには進化はないのだと、私は強く思っています。
そうした中、そんな新宿に居を構える我が社にも「変化」はありました。我が社の3階のフロアが、この春『ミコノス』というフリーイベントスペースに「変化」を遂げたのです。元々3階は普通のオフィスフロアでした。そこを「イベントや、何かいろんなことが出来るかもしれないフロア」として「変化」させました。
特にこれをするべきだ、という決まった形はとっていません。通常のイベントの他に、セミナー会場にも利用出来ますし、何かコミュニティーの集まりの場としても提供可能です。もちろん撮影、配信等の設備も揃えています。あ、チョット小腹が空いたな、喉が渇いたな、という時も大丈夫!スナック、ドリンク類の販売もしています。どうぞ、皆さん奮ってご利用下さい。こうして、これまでとは違った利用の仕方の「変化」が、必ずや新しい「進化」を生むだろうと、私は信じていますので。