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映像の未来が面白くなってきたぞ

2023年4月20日(木)
制作部 T.K.

コロナウイルスもようやく落ち着きをみせ、そろそろ動き出そうか? そんな先日、放送機器メーカー技術者の、長年の友人から「開発中の機器を見に来いよ!」と誘いがあった。

ドラマ「下町ロケット」みたいな現場で共に開発に勤しんだ仲間である。結局の所、合うと3年ぶりが、なぜか数十年ぶりの感覚に陥り、昔話に花が咲いた。現代の技術革新の行方に疑問を持ち、古き良き時代に、お互い気持ちが戻ったのだろう。

さて、本題の開発製品の話になるが、映像は近年高精細化を続けていて 4K~8K、或いはそれ以上の12K といった動画の活用が、いよいよ本格化している訳だが…フルハイビジョンの解像度を基準に、4Kで4倍、8Kは16倍 12Kでは実に32倍の。画素数、つまりは 「面積が広い映像」 これが鍵である。

視聴者の立場からは そんなの家庭のテレビじゃ見れないでしょ 「ごもっとも!」 しかし 映像制作の現場では、ここ数年の機材投資が活用でき、収益の時代に突入する。

この高精細で大画面に相当する意味は 必要な構図を 4倍~32倍までデジタルズームで拡大して取り出しても、フルハイビジョンの画質になるという訳、「デジタルズームは画質悪いんだよね」 なーんて20年前の知識を 引きづっていたら、そりゃ未来はない!

実際の例を挙げよう。これまで3台のカメラマンで撮影してきた「数人の舞台」を実際に1台の8Kカメラを「ポンと設置」した例である。副調整室のモニターには ワンショット、引き、アップ など、複数のカメラがあるかのように、9分割を違う映像が切り取られモニターを埋め尽くす。これを 切り替えて生配信や編集が出来る訳だ。

多人数のバラエティでも 4-5台を違う位置に設置すれば 十分すぎる映像が切り取れるし、どんな面白アクシデントでも 取り逃がし無く番組制作が出来る。出演者にはイヤモニで指示し、モニターでカンペも出る。私がテレビ業界に入った頃は、大型カメラにケーブルアシスタントも必要で、スタジオは、機材とスタッフで溢れていたが、今は 素敵なラウンジに出演者以外、誰もいない感じである。

こうした新しいテレビスタジオの革命は コロナの人数制限とWEB生配信増加の相乗効果で一気に加速し、新制作スタイルが始まっている。

今回の本題は、これからだ。AIの融合である。画像解析して、人物の識別やあらゆる被写体が何か そして、人の表情まで認識し 会話を聞いて理解し、2次元の映像世界にいるAIは ロボットの手足を動かす他の業種と違い、TVスタッフの業務ができてしまう。

画像内でスポーツのボールをアップで追うのはカメラマンより確実! バラエティで出演者の話を聞いて、表情を見て、話の展開に合わせて、適切に構図を切り取り、映像を切り替え、ズームし、テロップを生成し挿入、それも より効果的な演出で、全てやってのけてしまうのだ。出演者のイヤホンに指示も出せるし、カウントダウンもカンペも、モニタへ出す。

更に関連情報を集めたり、コンプライアンスも膨大なデータから適切に判断できるから、カメラ、スイッチャー、デレクター、プロデューサー、アシスタント、リサーチャー いったい 何人分の仕事を AI一人でこなすのか? これは 全部じゃないか?

360度VRバーチャルカメラの活用も有効で、これまで、レンズの端は「ゆがみ」が多く 画質が劣化してきたが、「12K+ゆがみの補正」すれば、かなりの広範囲が高画質の映像として利用できる。とにかく、現実を高画素で2次元化してしまい、AIに与えれば、画僧解析に始まり、映像の中の事は なんでも出来てしまうのだ。

次の時代を生きるには、いやはや大変だ、毎日 勉強しないとついていけない!