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MAというお仕事知っていますか?

2021年4月15日(木)
クリエイティブルーム T.K.

MAを担当しています。MAって何? TV番組のスタッフロールで見るけど!とか、映像を作る方でも、具体的な作業や語源は知らない!という感じだと思います。

それもそのはず、PCで映像編集する現代では、当てはまらない工程の「死語」だからです。

MはMulti(マルチ)、AはAudio(オーディオ)です。そう「複数の音」っていう事です。

例えば、番組の冒頭やCMでは「現場声」+「テーマ音楽」+「バーン」+「カキーン」+「シュワッ」+「タイトルコール」+「爆発」・・・と、幾つもの「音」を映像に重ね作りこみます。本篇でも「現場音」+「BGM」+「ナレーション」と複数の音を映像に合わせて入れる場面は多いですよね、この作業をMAと言うのですが、時代の流れで工程に変化が出てきました。

20年位前までは、映像を「ビデオテープ」で編集していて、そのテープ自体に後から複数の音を重ねて書き込む事など出来ないのです。その為、絵の編集後に複数の音トラックを持つ幅5cmで直径30cmもの大型テープをVTRと同期運転(数千万円規模の機材)させる「MAスタジオ」で「音響効果」さんが効果音や音楽を用意して「ミキサー」さんがMIXして、元のビデオテープに戻していました。手間も費用も大掛かりで「MA」という工程が、キッチリと分かれていました。

しっ、しかし、動画編集がPCで出来る時代になると、映像編集ソフトには、「ビデオトラックの下に、音のトラックが何本も付いています。 現在PCで「動画編集ソフト」に触れている方は、皆「効果音や音楽やナレ―ション」を、自分でガンガン入れているのではないでしょうか。

つまり、昔MAといった工程の8割は最近では「編集マン」自身で出来てしまうのです。わざわざ、指示書を作り、入れてもらうより、早くてイメージも沸きます。では残りの2割!それは、複数のトラックに分かれている「音をミックス」する事で、簡単そうで、実はその良し、悪しで「動画」から「作品」に代わる分け目とでもいいましょうか?

たぶん「動画編集ソフトで音のバランスとってるよ」と編集の人は言うかもしれません。でも、これを初披露で「試写会」をすると、自分では完ペキに調整したのに、む!む!大事なシーンで、インパクトないなあ!とか、重要なセリフ聞きにくいし!アレ今度BGMうるさ過ぎ!てな感じで、披露の場で編集者がリモコンを片手に、思わず音量を上げ下げする。実はこれ、動画を皆に見せた事のある人の、結構「ある、ある」話みたいです。

とにかく、音は、良く調整したつもりでも思うような強弱で、TVで表現できないのです。

「MA」は8割が編集者自身のPCで出来る時代になりましたが、当社では、残りのMIX部分だけは、音声の専任者が行っています。「映像作品を耳から演出の補佐するお仕事で、原音の広い音の大小を、TVで聞こえる幅の内で適切な凹凸に圧縮して、迫力あり、明瞭で気持ちの良い音に聞こえるように」音の加工をします。

ちなみに外国では、「MA」ではなく「audio sweet」といって、ん!「音を甘くする」これまた、適切なような感じもしながら、よく解んないですね(笑)。

PCで誰でも動画編集ができて、映像が氾濫している現代ですが、RIREでは、放送作品を母体とし、TVスタジオ+撮影技術+ポストプロダクションと、効率を進化させて、自社で一貫して、高い品質で演出された作品を制作しています。