
オススメ出来ない作品をオススメ
2025年2月6日(木)
制作局 H.T.
習慣とは面白いもので、ひと月に一度ぐらいは映画館に通っていたのに、コロナ禍の影響で足が遠のいたせいか、2024年は8本しか映画館で観ていませんでした。その代わりといってはなんですが、NETFLIXやらAmazonやらで映画やドラマを観る回数が増えました。
主にサスペンスやアクションを観ることが多いのですが、たまに鬱映画※といわれる映画も好物でよく観ます。その中で体調が万全ではない時にはオススメできない作品を紹介したいと思います。
※鬱映画とは、みた人を「悲しい」「落ち込む」「後味が悪い」などのネガティブな感情にさせる映画のこと
※( )は日本劇場公開年です
「オアシス」(2004)
『オアシス』日本版劇場予告編
「ペパーミント・キャンディー」のイ・チャンドン監督が、社会に適応できない青年と脳性麻痺の女性の愛の行方を描き、第59回ベネチア国際映画祭で監督賞などを受賞した恋愛ドラマ。初めて観た時は衝撃を受けたのを鮮明に覚えています。果たして日本でこの映画は作れるのだろうか?演じることができる役者は誰だろう?と思いました。今では驚くこともないのですが韓国映画ってなんかスゲーぞ、と感じた作品です。
「サウルの息子」(2016)
映画『サウルの息子』予告編
アウシュビッツ解放70周年を記念して製作され、強制収容所で死体処理に従事するユダヤ人のサウルが、息子の遺体を見つけ、ユダヤ教の教義に基づき葬ろうとする姿や、大量殺戮が行われていた収容所の実態を描いた作品。解説を読んでいるだけで観る者の覚悟を試されている気がします。なぜ映画館に観に行こうと思ったのか全然覚えていませんが、感情が揺さぶられたのを覚えています。
「岬の兄妹」(2019)
映画『岬の兄妹』コメント予告編
ポン・ジュノ監督作品や山下敦弘監督作品などで助監督を務めた片山慎三監督の初長編作品。ある港町で自閉症の妹とふたり暮らしをしている兄との物語です。日本映画も負けていません。有名な役者が出ていなくとも片山監督の手にかかれば、こんなにも哀しく切ない物語が生まれます。次回作「さがす」(2022)も良いです。
「灼熱の魂」(2011)
映画『灼熱の魂』予告編
ハリウッドで「メッセージ」「ブレードランナー 2049」「DUNE デューン 砂の惑星」など話題作を次々に手がけ、高い評価を受けるヴィルヌーブ監督の出世作となった一作。近年最も衝撃を受けた作品です。口が開きっぱなしになったのを覚えています。鬱映画でありながらも見事に伏線回収するあたりは流石のヴィルヌーヴさんです。
以上紹介した映画は厳密にいうと鬱映画ではないのかもしれません。フィクションとはいえ世の中にはこんなにも理不尽でつらい出来事があると思うと、たいていの人生や仕事でのつらいことが何でもないようにさえ感じてしまいます(個人差はあります)。
映像制作に携わる身としては、ジャンルは違えど映像の力というものに無限の可能性を感じます。これからも沢山の人に喜んでもらえるような魅力ある(且つ売上倍増)コンテンツを作り続けるように切磋琢磨していきます。
上記にあげた作品はどれも素晴らしい映画だと断言できます。但しくれぐれも体調が万全ではないときには観ないように。
END